「時をかける少女」の舞台である東京都の複数箇所に行ってきました。舞台の再現度が高く、良い作品と以前から聖地巡礼したいと思っていました。そして金曜ロードショーで細田守(「サマーウォーズ」、「おおかみこどもの雨と雪」)で3週連続放送があるということで行ってきました。
舞台は国立博物館、哲学堂公園野球場、中井駅、面影橋付近の坂道など多くの舞台がありますので、それぞれの聖地を比較検証していきます。
http://www.kadokawa.co.jp/tokikake/
細田守監督作品「時をかける少女」の原作は50年前のSF小説からなるものです。アニメ映画版の作中で博物館で働く魔女おばさん(芳山和子)は実は原作のタイムリープした主人公になります。
アニメ映画版に魔女おばさんの昔話に触れたので気になって調べてみると魔女おばさん(芳山和子)の姪っ子である紺野真琴(アニメ映画版の主人公)が第2代目として登場していることがわかりました。また魔女おばさんもタイムリープは理科準備室でしており、ラベンダーの香りでタイプリープをするという内容でした。
では内容の話はこれまでにして「時をかける少女」に登場した実際の舞台を比較検証していきます。
紺野真琴の叔母である「魔女おばさん」こと芳山和子が働いているのは東京国立博物館になります。芳山和子は博物館で絵画の修復の仕事をしており、この時期は白梅二椿菊図という絵画の修復をしていました。
真琴が魔女おばさんを焦って待っているのは本館のエントランスになります。
真琴「おばさーん!魔女おばさーん!私生きてる?生きてるよね?どこも変なとこないよね!?」、芳山和子「うーん、前髪が変」とタイムリープをしたことに驚いている真琴が芳山和子に自分の身に何が起こったのかを相談しに来るシーンになります。
芳山和子が階段を降りる場所も再現度が高かったです。場所は1Fになります。
こちらも再現度高く、右奥に千昭が白梅二椿菊図を見に来ているのがチラッと見えます。
千昭「どうしても見たい絵があったんだ(白梅二椿菊図)。どれだけ遠くにあっても、どんな場所にあっても、どれだけ危険でも、見たかった絵なんだ。俺の時代には既に消失してしまった。この時代以前では所在がどこかもわからない。あると確実に記録に残っているのは、この時代の、この場所の、この季節だけだった。」、真琴「見るだけでいいの?」、千昭「見るだけで良かった。一生忘れないつもりだった。」
千昭「でも、もう意味ないけどな、何もかも。」、真琴「え?」、千昭「帰れなくなった!?それどういう意味?」
千昭「だから俺の居た時代に戻れなくなった。」、真琴「だからなんで!?」、千昭「功介が乗るはずだったお前の自転車をかっぱらって来た分で俺にチェージされた分はなくなっちまった」、真琴「ど、どうすんのよ?」、千昭「どうもしねーし。」、真琴「なんで使っちゃうのよ!!使い時ってもんがあるでしょう!」、千昭「使い時だったんだよ。今のお前は知らないだろうが、功介とあの彼女、一回はあの踏切で死んじまったんだぜ。誰かさんは責任感じて泣き喚くし、こうするしかなかったんだ。帰らなきゃいけなかったのに、いつの間にか夏になった。お前らと一緒にいるのが・・・あんまり楽しくてさ」
東京国立博物館(GoogleMap)
〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
JR上野駅公園口より徒歩10分
一般620(520)円,大学生410(310)円
※()内は20名以上の団体料金です。
真琴家の前にある坂道は豊島区にある坂道になります。この周辺は坂道が多く、アニメ「冴えない彼女の育て方」でも登場する坂道となっています。最近、坂道に手すりが設置されたそうです。
こちらも同坂道の上からカットになります。(GoogleMap)
真琴「あの時、千昭が時間を戻したから…なら千昭も同じはず!!千昭だって!!いっけええええ!!」
千昭「あとでやっぱ付き合っとけば良かった言って泣いてもおせーぞ。」、功介「もういーよ、その話は」、千昭「あれ?お前自転車は?乗れよ。」と真琴を自転車の後ろに乗せるシーンになります。
千昭「なにやってんだよ、お前。」、真琴「なんにも?」とタイムリープしたあと転んで起き上がる場面になります。
こちらのY字路も坂道の近くにあります。面影橋駅と学習院下駅になります。(GoogleMap)
功介「あれ?帰んの?」、真琴「今日、お母さんに用事頼まれてたんだった。」、千昭「はぁ?つまんねーこというなよ。こいつと2人かよ!」
真琴「じゃ!まったねー!」といつもの野球場は中野区にある「哲学堂公園野球場」です。(GoogleMap)
時計台は中井駅付近にあります。倉野瀬商友会(作中)は、中井商友会(実際)となっています。(GoogleMap)
まとめ
以上で聖地巡礼は終わりになりますが、金曜ロードショーで放送をされているとつい見たくなる作品なのでぜひ毎年放送して欲しい作品です。
この作品の良さは、思いかけず過ぎていった時間、普通のことが楽しいと思える日々を凝縮して自分たちもこうあったなと思わせる。そして時間は待ってくれない。これからの未来を自分から会いに行く。98分見終わったあとは不思議な気持ちになる。たった98分のアニメ映画がこれまでに人を惹きつける作品となったのは「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」を手がけた細田守監督他スタッフのおかげだろう。また見たい。
この記事では「時をかける少女」の作品で描かれている風景などと現地との比較研究目的として引用しております。画像の著作権は「時をかける少女」製作委員会2006に帰属します。